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ボランティア活動現場レポート「茶道教室」

2022年5月12日更新  No.0000000046

 南区の高齢者施設「でいとれセンターひばり浦和中央」で「茶道教室」をしているTさん(匿名希望)のご紹介です。どこでもお茶を楽しむことができる「盆点前(ぼんてまえ)」という簡単なお作法で行っています。 

     

 Tさんがお茶を点てる様子を、利用者さんは熱心にじっと見つめています。「お抹茶が美味しくなるから、先にお菓子をどうぞ」とTさんが勧めます。利用者さんは「美味しい」と笑顔になり、「私もお茶を習っていたけど、お作法を忘れてしまった」「私は表(千家)だったから、裏(千家)はお作法が少し違うみたい」などおしゃべりが弾みます。

     

 「熱いので、気をつけてどうぞ」とTさんがお茶碗を静かに置きます。「美味しい、こんなに美味しいお茶とお菓子は久しぶり、こういうのが食べたかったのよ」「昔、お稽古していたときの話や、着物の話を、先生と一緒に話せて楽しかった」と利用さんは嬉しそうです。お茶を飲み終わると恥ずかしそうに「結構なお点前で」と言ってお開きになりました。

    

 Tさんは華道、茶道、日本舞踊と日本の伝統文化を習得しました。70歳になったとき、「これからは自分の好きなようにしたい」とお教室を閉鎖して、宅配ボランティア、ふれあい会食などボランティアを始めました。「ボランティア活動はどうですか」とお聞きすると、「楽しい」と笑顔で答えてくれました。たくさんの方とお話しして、喜んでもらえて、生きがいができて嬉しいそうです。最近、百歳体操サポーターも始めたそうです。人生100年時代、これからも活躍の場を広げていくことでしょう。

 令和4年4月 取材